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Vol.01

“纏う” 石橋静河 バァフアウト!

Interview Shizuka Ishibashi

カルチャー・マガジン『バァフアウト!』とのコラボレーション企画、"纏う"の第一弾に女優の石橋静河さんが登場。誌面インタヴューとは別に「フラワー」「ファッション」「アート」についてのオリジナル・テキストをお届けします。

Flower

「お花はやっぱり、去年くらいからよく買うようになりましたね。お家の中に自然が欲しくなるというか。自然の色があると、部屋もパッとするじゃないですか。お家に新しい色があるだけで気分が変わるので、『お花っていいなぁ』と思って(笑)。今までは自分で買うことはあまりなかったんですが、最近は意識して買うようにもしているんです」

Fashion

「ファッションは楽しいですよね。普段の生活では、衣裳以外は何を着ても良い仕事だけど、だからこそ、自分の好きなものを着ていたいし、自分が心地良いなと感じるものを選びたいなって思います。今は外に出る機会も制限されているじゃないですか。なので余計に、今までだと『ちょっと派手かな?』と思うものでも、『今、これを着たいから着よう』と思えるようになりました。そういうことの積み重ねが生活を豊かにしてくれる。ファッションは自分でもっと自由に楽しんでいいものなんだなって感じています。 
自分が好きな洋服って、高くても『好きだ』と思うと、絶対に欲しくなる。その代わりに、そういうものはずっと着ていますね。中学生の時に買ったものを未だに着ていたりもします(笑)。パリに旅行に行った時に、古着屋さんで買ったものなんですけど……それはすごく安いセーターで、いわゆるフレンチっぽい、紺と白の太めのボーダーのもので。それを見ると、その時の記憶が蘇りますね。着ていなかった時期もあるけど、また着るようになったりすると、『あんまり自分って変わっていないんだな』って思います(笑)。
最近は、着なくなった洋服をただ『捨てる』ということが気になるので、寄付できるところを探したりしています。洋服に限らず、どんどんモノを捨ててしまうことに抵抗を感じることがあって。もっと(みんなで)考えてもいいんじゃないかな?と思ったりしています。どうするべきか、色々と今、模索しているところです」

Art

「6月から始まる作・演出が岡田利規さんの『未練の幽霊と怪物 ―『挫波(ザハ)』『敦賀(つるが)』―』という舞台をやります。森山未來さんや片桐はいりさんなど、すごいメンバーだから、そこで自分はどうやったらいいんだろう?と不安にもなるのですが、それはそれでいいか、と思って(笑)。未來さんには未來さんのやり方があるし、はいりさんにははいりさんのやり方がある。役者として、表現者として、ある視点で見た時には、すごい差があるかもしれないけど、それはそれで、私がやるべきことはきっとあって。そういったある種の基準のようなものが、この作品では必要とされていないような気がしています。ただ間違いなく言えるのは、観たことがないものが観られる、それだけは100%保障できるかなと(笑)。アートってそういうところがあると思うので、『分からないものを楽しむ気持ちを持って来てくれたら絶対に面白いですよ!』と、言いたいんですが、普段からアートや演劇を観る機会が少ない人からすると、壁を感じてしまうところもあるかもしれません。分からないものって、不安だし。だけど、面白いものが観られるとは思います(笑)」

アート・ディレクション / 鈴木利幸(united lounge tokyo)
撮影 / 名越啓介(UM)
シネマトグラファー / 奥平 功(TRAVOLTA)
スタイリング / 小林 新(UM)
ヘア&メイクアップ / 村上 綾
フラワー・アーティスト / 宇田陽子、岸 大介(logi plants&flowers)
編集 / 堂前 茜(BARFOUT!)

Information of Shizuka Ishibashi

94年生まれ、女優・ダンサー。出演作に『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』、『きみの鳥はうたえる』、『あのこは貴族』、ドラマ『この恋あたためますか』、〈フジテレビ〉系にて放送中の『大豆田とわ子と三人の元夫』などがある。6月5日〜26日〈KAAT 神奈川芸術劇場〉、6月29日&30日〈穂の国とよはし芸術劇場〉、7月3日&4日〈兵庫県立芸術文化センター〉にて『未練の幽霊と怪物 ―「挫波(ザハ)」「敦賀」(つるが)―』が上演予定。

音楽、映画と新しい表現者に迫るマンスリー・マガジン『バァフアウト!』は、創刊29周年、毎月19日発売。
石橋さんのインタビューなど詳細は、『バァフアウト!2021年5月号』(4/21発売)をご覧ください。

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